株式会社 サンリード 鈴木 久四郎 社長


健康関連製品販売業
健康を支え続けて30年以上

高齢化社会を迎え、誰もが健康は気になるところ。
株式会社サンリードは、30年以上前から「健康」に焦点を絞り、着実に歩んできた。
鈴木久四郎代表取締役にその道のりや今後の取り組みを聞いた。


profile

昭和30年(1955年)福島県生まれ。
福島県立白河農工高校(現福島県立白河実業高校)卒業。
実業団野球部に入部。野球部解散に伴い寝具などの販売を始める。
昭和54年、株式会社サンリード設立と同時に入社。
平成22年、同社代表取締役社長に就任。


最も心を砕いたのは「人を大切にする」こと
鈴木 久四郎社長
鈴木 久四郎 社長

 鈴木社長は福島県の高校を卒業後、実業団の野球チームに入った。ところが2年後には、オイルショックの影響で野球部が解散。故郷に帰っていたところに声をかけてくれたのが、前社長の高藤裕氏だった。昭和51年、福島県郡山市内の小さな事務所からの出発だった。数人の若者たちで立ち上げた寝具を中心に販売する会社だったが、とにかく当時はないない尽くし。半年間、事務所で寝泊まりする毎日が続き、インスタントラーメン1杯で1日を過ごす日もあった。「それでも不思議に悲壮感はありませんでした。いつか大きくなるんだ、という夢だけは持っていました」と草創期を振り返る。野球で
味わった挫折感と同時に培われた精神力は大きなバネになった。
 しかし現実は厳しい。友人の競輪選手が華々しく活躍する姿を見てうらやましがると、高藤前社長は「人間の価値は息を引き取る時に人生に悔いがなかったかどうかで決まる」と戒めた。また、「常にプラス指向でいけ」「能力の差は小さいが努力の差は大きい」「人を利用すると言ってはいけない。〝利用〟は道具に使う言葉。他人を踏み台にして成功はない」などの教えも残してくれた。これらの言葉が30年以上を経た今、実感として迫ってくる。
 郡山から宇都宮へ進出して株式会社サンリードを設立したのが昭和54年。2年後、鈴木社長自身も家族ともども郡山から宇都宮へ転居し、背水の陣での営業活動に取り組んだ。幸いにも栃木県・福島県のJAの指定業者となることができ販路が大きく広がっていく。ここで最も心を砕いたのは「人を大切にする」ことだったという。JAとの取引は30年以上になる。
 「始まったころは二十歳代前半の若い男ですから、正直、寝具を売るのは格好悪いと思いました。食べるために仕方なく売っている感じでしたね。ところが購入したお客様がとても喜んでくれるのです。その姿を見て、商品のすばらしさが分かり考え方が変わりました」と鈴木社長は話す。


自信を持ってお届け「サンスリープやすらぎ」

 メインの取り扱い商品はオリジナルの健康寝具「サンスリープやすらぎ」。
その性能には絶対的な自信を持っている。「この『サンスリープやすらぎ』は寝具として備えるべき条件を完備しているのです」。その条件とは「固くない」「柔らかくない」「沈まない」「保温性に優れている」「通気性に優れている」こと。固くなく、柔らかくもないということは、筋肉と同じくらいの固さを指すのだという。
 こうしたマットの性質に加え、家庭用温熱・電位治療器としての機能を備える。カーボン発熱体が温熱効果で全身の血行を促進する。さらに、本体に組み込まれた電床帯の働きで電位治療を行う。大きな特徴は、マイコン制御によって、スイッチひとつで温熱治療と電位治療を交互に切り換える仕組みになっていることだ。寝ている時間を利用して、生活習慣を無理に変えることなく健康づくりができる。
 長期間にわたって使うものだけに、売りっ放しにならないようにアフターケアには特に力を入れている。1年に1度は顧客を訪ねて動作の状況を確認する。「どのお宅でも寝室に他人を入れるのは抵抗があるはずです。それができるのは信用・信頼をいただいているあかしだと思います」。継続的に支持してもらえるのは、この積み重ねがあったからこそ、と分析する。
 事業を始めたころは健康指向がブームになりつつあったころで、多くの健康関連商品は出ては消え、消えては出てを繰り返していた時代だった。その中で「今になって振り返ってみれば、長期間にわたって支持してもらえる最高の商品だったのだと、つくづくありがたく思っています」。
 社名「サンリード」の「サン」は「サンクス、サンキュー」を意味する。感謝しつつリードしていくような会社になりたい、という願いを込めた。その言葉通り、お客様からいただいた声に感謝し、それらを集約して新たな商品づくりに反映させてきた。「サンスリープやすらぎ」を敷いた時に乗り降りしやすい専用畳ベッド、空気の力で抗菌・消臭する生地を使った空気触媒羽毛ふとん、さらに子ども向けの「サンスリープ元気」などの関連商品はそうして生まれた。


本社ショールームを健康づくりのサロンに
ショールームに並ぶ健康に関する各種商品。
ショールームに並ぶ健康に関する各種商品。

 今後、日本社会はますます高齢化が進んでいく。介護に要する費用も莫大なものになると予想される。そうした状況を見据えて、まずは介護状態にならないような体づくりを目指して、新しい商品展開にも力を入れている。
 「健康を保つ上で食べ物が重要であることは言うまでもありません。バランスの良い食事が一番ですが高齢になると調理もおっくうになりがち。そこでサプリメントで栄養を補助することが大切になってきます」。
 平成24年から取り扱いを始めた「パワーガーリック」もそのひとつ。にんにくに含まれる臭いの成分「アリシン」をコーティングして錠剤にし、腸の中で溶けるようにした製品だ。ビタミンを活性化させ、免疫力を強める働きがあるという。また、家庭の水道に取り付けるだけで、アルカリイオン水を製造できる整水器「ミネトップUV」なども扱っている。
 このほか本社ショールームには、磁気の力で体のこりや血行の改善を図る家庭用電気磁気治療器「マグスピン」、プラチナを含んだバイオヒーリングジュエリー「サンヒーリング」、腸からのカルシウム吸収を飛躍的に高めた「ユニカル カルシウム顆粒」など、多数の健康関連商品が並んでいる。鈴木社長はこのショールームを地域の人たちが気軽に立ち寄って体験できる「健康づくりサロン」として活用してもらいたいという。今後は心身の健康に効果があるといわれる〝笑い〟を取り入れた新商品の開発に力を入れていく。
 株式会社サンリードの隣接地には栃木県指定史跡「長岡百穴古墳」がある。同社は社会貢献活動として史跡の保護活動に取り組んでおり、毎月第1土曜日には社員総出で清掃活動を行っている。また、裁断された本物の紙幣を封じ込めた小槌を縁起物としてストラップに仕立て、その売り上げの一部を史跡の保護に充てている。
 鈴木社長は、2年前に前社長の高藤氏が亡くなり、突然社長を引き受けることになった。これまで社員やその家族の生活をも預かる重責の緊張感の中、夢中で走り続けてきたという。また、一方では大きなやりがいも感じている。高藤氏の教えを引き継ぎつつ、新たな時代へと挑む。


株式会社サンリード
〒320-0004 栃木県宇都宮市長岡町443番1号
TEL 028-650-4111 FAX 028-650-3303
URL http://www.e-sunlead.com

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栃木の活性化の起爆剤に。