栃木県知事 福田 富一

栃木県知事インタビュー
元気度日本一のとちぎの産業を目指して
「とちぎの経済を元氣に」していくためには、
中小企業の活性化が必要です。
栃木県内の中小企業の状況について教えていただけますか?
栃木県知事 福田 富一
栃木県知事 福田 富一

 本県の産業構造の特徴は、平成22年度の県内総生産では、第2次産業の割合が37.8%と全国第3位であり、全国有数の「ものづくり県」となっているところです。
 本県の中小企業を数の面から見てみますと、平成21年の企業数70,838社のうち、中小企業は70,736社に及び、実に99.9%を占めています。また、会社の常用雇用者と個人事業所の従業者の計475,641人(平成21年)のうち、中小企業に勤めている方は394,896人で、83.0%を占めており、中小企業が雇用の受け皿となり、本県経済を支えていると言えます。
 次に、本県中小企業の景況感について見てみますと、中小企業庁・(独)中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」における本県中小企業の業況判断DIは、平成25年1~3月期から2期連続で上昇しており、今後の本格的な回復が期待されます。
 近年では、医療機器事業に本格参入し、同事業の売上を大きく伸ばした企業や、農商工連携による商品開発を進め、販売へとつなげている企業など、元気な中小企業が現れており、こうした企業がつぎつぎ出てくるよう、県としては様々な施策に取り組んでいるところです。

中小企業の活性化に向けて、
県はどのような施策に取り組んでいますか?

重点5分野の振興
 本県の製造業の「強み」を活かした産業振興策を展開するため、自動車、航空宇宙、医療機器、光及び環境産業の5分野を重点振興産業分野と位置付け、中小企業の研究開発や販路開拓等の支援に取り組んでいるところです。
 研究開発支援としては、次世代自動車研究に重点を置き、電気自動車の分解事業やガソリン車を電気自動車に改造する事業を展開してきており、今年度は、交通の省エネルギー化に資する新たなカテゴリーの乗り物である超小型モビリティや、究極の環境対応車として期待されている燃料電池車の研究開発を支援しています。
 また、現在、帝京大学が来年1月の打ち上げに向けて開発しているJAXAのHⅡ-Aロケットの相乗り小型副衛星(TeikyoSat-3)の打ち上げを支援し、本県航空宇宙産業の活性化に資するため、8月にシンポジウムを開催しました。
 販路開拓の支援としては、同じく8月に、群馬県太田市の富士重工業㈱群馬製作所において「とちぎ技術展示商談会inスバル」を開催し、県内中小企業等47社が製品を展示しながら、メーカーや取引先に技術をアピールする場を設けました。出展企業からは、「非常に反応が良く参加した甲斐があった」「普段営業活動をすることができない自動車メーカーでPRすることができた」といった声が寄せられました。
 また、11月には住環境分野における県内ものづくり企業の販路開拓と受注確保を目的に、大和ハウス工業㈱と「スマートエコ商談会」を実施しました。
 引き続き、経済を中心とする社会情勢と企業ニーズを見極めながら、これまでの実績を踏まえ、上記分野以外の他業種への波及も見据えながら本プロジェクトを強力に推進していきたいと考えています。
円グラフ

「フードバレーとちぎ」の推進
 県では、本県の豊かな水や農産物を活用し、「食」をテーマに地域経済が成長・発展し、活力あふれる「フードバレーとちぎ」を目指し、食に関連する産業の振興に取り組んでいます。
 現在600を超える会員で構成する推進母体の「フードバレーとちぎ推進協議会」では、商品開発・技術開発の支援や、販路開拓の支援、ファンドによる助成等の事業を展開し、こうした事業の中から、県産トマトを使用したレトルトハヤシソースやゆうがおの漬物「ゆず夕顔」、大田原市産ウドの葉を活用した「与一くんウド飴」など、県産農産物を活用した新たな商品が開発され、販売にまで至っています。
 また、本年3月には、日光市において、県内観光地の旅館、ホテル、物産店等を対象に商品を売り込む「観光地商談会」を開催しました。来場された多数の観光事業者や観光客の方々に向けて、本県自慢の商品の魅力をPRすることができました。
 本県は全国有数の観光県であり、本県を訪れる観光客の方々を通じてとちぎの特産品を県の内外、そして海外へと情報発信し、販路開拓につなげて参りたいと考えております。
 11月には新たな取組として、「農商工ビジネスマッチング会」を開催しました。
 この事業は、食品メーカーの県産農産物を求めているといった「ニーズ」や、独自の加工技術などの「シーズ」、農業者の生産物の加工ニーズなどをマッチングさせて、新事業の芽を掘り起こすもので、農業者と商工業者が連携した新商品開発をより一層促進させたいと考えています。
 販路開拓支援については、効果的かつ確実に販路開拓・拡大につなげるため「売り込み商談会」を同じく11月に開催します。
 この事業は、バイヤーのニーズに合わせた売り手の売り込み商品の情報を事前に提示し、マッチングをした上で商談を行うものであり、効果的・効率的な商談が期待できるものと考えています。
 これらのほか、海外展開を担う人材の育成支援や、農業の6次産業化にかかる事業の充実・強化等、今後とも、施策の充実を図りながら、「フードバレーとちぎ」の推進に積極的に取り組んで参ります。
資金繰りの支援
 3月に、中小企業金融円滑化法が終了となり、その対応として、4月に「金融円滑化特別相談窓口」を設置し、経営が悪化した中小企業に対して、経営支援のノウハウを蓄積した中小企業診断士等の専門家を派遣し、経営改善計画の策定支援や専門的な相談、計画策定後のフォローアップを行っております。
 これらのきめ細かな対応によって、一社でも多くの企業において、融資の実行など資金調達の円滑化につながるよう支援したいと考えています。
 また、県制度融資においては、円安等を原因とした原油・原材料の高騰による経営への悪影響を緩和するため、9月補正予算において、為替変動緊急対策資金を創設しました。これらの制度の利用促進に努めながら、中小企業の資金繰りを支援していきます。

今後、重点的に取り組む事項についてお聞かせ下さい。
栃木県庁舎
栃木県庁舎

 東日本大震災の発生から2年半が経過し、今後克服すべき課題は残るものの、着実に復興を遂げてきたところであり、今年度は、復興の仕上げに向け、県を挙げた取り組みを進めています。
 平成26年度は、復興から成長・発展へと飛躍するときであり、復興から力強い成長につながる施策に重点的に取り組むとともに、更なる発信力の強化を図って参ります。
 特に、復興から力強い成長に向け、本県の成長の基盤となる中小企業等の経営力の向上や新事業創出に向けた支援の強化、本県の農林水産物等の国内外への売り込み、さらには国内外からの観光誘客対策強化などの取り組みを進めて参ります。
 さらに、本県経済を確実に成長軌道に乗せるためには、人材の育成・活用が重要であることから、若者、女性そして高齢者が持てる能力を発揮できる環境を整備するとともに、障がい者の社会参加を支援して参ります。
 また、世界で活躍するグローバル人材の育成を積極的に推進して参ります。

結びになりますが、本県の中小企業への期待をお聞かせ下さい。
栃木県知事 福田 富一
栃木県知事 福田 富一

 中小企業は、いつの時代も日本経済を支え、成長の原動力となってきました。県としても、本県産業の元気、ひいては、「元気度 日本一」のとちぎの産業を目指して全力で応援して参りますので、皆様の御理解と御協力を心からお願いいたします。

栃木県庁 産業労働観光部 産業政策課

〒320-8501 栃木県宇都宮市塙田1-1-20
TEL 028-623-3168
URL http://www.pref.tochigi.lg.jp


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