株式会社 大高商事 高橋 和夫 社長

とちぎのくらしと財界 栃木の経営者
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産学連携で産まれた鮮度維持機「いきいきくん」
高橋 和夫 社長
高橋 和夫 社長

 平成25年10月栃木県子ども総合科学館にて「第63回栃木県発明展覧会」が開催された。
 数ある受賞作品の中で、特許庁長官奨励賞に選ばれたのが株式会社大高商事の「紫外線によるエチレンガスの改質方法並びにその方法を実施するためのエチレンガスの改質装置及びその装置を用いた生鮮農産物の鮮度維持装置」であり、平成23年4月から同社にて販売している「いきいきくん」である。
 商品の特徴としては、光触媒作用で空間中に浮遊するカビやウィルスの除去・農作物を熟成させるエチレンガスを改質するという。分解後のウィルスやガスは、最終的に二酸化炭素と水に分解されるので有害物質を排出するようなこともない。
 驚くべきは鮮度の維持能力で、農産物の鮮度を現状の2倍から3倍維持することができるという。
 生花や青果物を取り扱う業種をはじめ、医療施設・介護福祉施設・倉庫・冠婚葬祭場などといった多岐にわたる施設での利用方法が考えられる。同社では県内を始め全国に向けて積極的にPRを行なっている。
 この商品の開発にあたり、宇都宮大学工学部との産学連携が行われている。
研究・実験を大学で行うことで、自社に研究室を設けずとも開発・製品化することができたという。

庫内環境の均一化システム「快蔵くん」
鮮度維持機「いきいきくん」
鮮度維持機「いきいきくん」

 同様に産学連携から産まれた新・保鮮システム「快蔵くん」がある。今までの保冷庫では庫内の空気の均一化、温度の均一化が難しく、均一の鮮度保持が不可能だった。
 「快蔵くん」はエチレン除去パネルを組み込んだ循環ダクトを設置することで、庫内空気の不均一や温度差を解消できる。
 さらに生鮮品から生成されるエチレンを濾過排出することで果実の成熟や花の開花制御も可能だという。
 また、超音波加湿器を使用しており、低温時の湿度調整の正確性も高めている。
 これらの調整は遠隔無人システムを採用、その場にいなくても適正な庫内管理を行うことができる。
 商品に関する大高商事独自の画期的な技術は、計画的な生産・管理・流通を求めるユーザーに大きなメリットを提供できる。
 高橋社長は「商品開発に驚く方もいらっしゃいますが、これもまた『快適な空間』創造の一環」と、次なる新商品の開発に向けて独創的なアイデアを大学へと投げかけているそうだ。今後の同社の動向に注目したい。

指定管理者受託業務への取り組み
新・保鮮システム「快蔵くん」
新・保鮮システム「快蔵くん」

 近年、大高商事では指定管理業務にも力を注いでいる。「指定管理」は地方公共団体が、期間を定めて公の施設の管理する団体を指定するものである。
 これまでは公益社団法人・財団法人・社会福祉法人といった地方公共団体が出資する法人や公共的団体に限定された業務であったが、多様化する住民ニーズに合わせて効果的・効率的に対応するため、民間に業務を委託する動きが活発になっている。
 指定管理者となった民間各社は個々の能力を活用して住民サービスの向上を図るとともに施設管理の効率化を図っている。大高商事もいち早くこの制度を受け入れ、業務にあたっている。
 現在では、宇都宮市立南図書館をはじめとして市貝町・那須烏山市・那須塩原市・下野市・佐野市で13の市・町立図書館等の指定管理者として運営管理を受託している。(平成25年10月現在)
 また、宇都宮市・栃木市・那須塩原市の一部の小中学校で学校給食調理の業務委託を受託。これからの栃木県を担う子どもたちの食育にも力を入れている。実際に調理員と給食を味わう子どもたちとの交流の場を設け、調理員の給食作りへの意識向上と、子どもたちに食への関心を高めてもらう事への取り組みも行っている。

今後のビジョンと展望
指定管理業務として管理する図書館
指定管理業務として管理する図書館


株式会社大高商事 社屋
株式会社大高商事 社屋

 「経済的にも厳しい環境下、企業のトップがピンチをチャンスと捉え、いかに積極的に改革できるかにかかっている。栃木県は環境に恵まれているからか『苦労しなくても何とかなる』という考えがある事は否めない。今までは何とかなっていてもこれからは生き残れない。積極的に外に出て、名刺交換や会話をし、繋がりを増やしていくことが大切である」と高橋社長は語る。
 実際に大高商事では、開発した商品を積極的に県外の展示会や商談会でPRしている。そこで感じるのは、まだまだ栃木県からの出展が少ない事だという。
 良いモノを作っただけでは販売に結びつかない。「こんなモノを作った」とアピールしていくことがグローバル化社会に臨む企業のあり方であり、そのような企業がそれぞれの得意分野を持ち寄ることでさらに良いモノやサービスを生み出すことができる、と髙橋社長は語る。
 「常に『次の一手』を考える企業」を目指す髙橋社長は、平成25年度栃木県経済同友会の優秀経営者賞を受賞。今後も栃木県総合ビルメンテナンス業のリーディングカンパニーとして新たな試みと安定した経営が期待できる。

株式会社大高商事

〒320-0075 栃木県宇都宮市宝木本町1474-5
TEL 028-665-1911
URL http://www.daikoh.net


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栃木の活性化の起爆剤に。